2006年05月13日
昨日のお話で、金箔は24Kじゃないよ、と言いましたが実は特殊用途で24Kの金箔は存在します。

これは何百年経っても変色しない箔です。(純金ですから!)
国宝や重要文化財の補修、それに匹敵するような高価値の絵画の材料などに使われています。
他に24Kにプラチナを1%配合した純金プラチナ箔というのもあります。(これも特殊用途ですね)
お値段は通常の金箔より1.5倍〜2倍程度します。

これらの金箔は、昨日書いたように厚さのムラがあるので艶々に磨き上げた平面には用いることができませんが、彫刻などの曲面には使えるかもしれませんね。

他にも色々な箔があります。
純プラチナ箔(プラチナ100%!)、銀箔、銅箔、真鍮箔、錫箔、アルミ箔、色箔(銀箔に色彩加工をしたもの)などです。

純プラチナ箔は使ったことがありますが、塗物がホントにプラチナ塊に見える程すばらしい輝きでした、しかしすごく高価です。



2006年05月12日
皆さん金箔って純金(24K)だと思ってませんか?
実は金箔は金・銀・銅の合金なのです。
純金だと柔らか過ぎて均一な厚さの箔ができないのです。
通常、仏壇を始めとして様々なものに用いられる金箔は金の純度(配合率)によって以下のように分けられます。

呼び名  金純度
五毛色 約98.9%
一号色 約97.7%
二号色 約96.7%
三号色 約95.8%
四号色 約94.4%

金純度が高い箔ほど赤の強い色になり、低くなるほど青の強い色になります。また当然のように純度が高いほど値段も上がります。

これは五毛箔の包み(700枚)です。これだけでいくら?
金沢の箔屋に職人さんと仕上がり具合を指定して、当店のために特別に打たせた金箔です。これ以上は無い最高の金箔です。




金箔の善し悪しは純度(色)だけではありません。
いかに均一な厚さに打ち上がっているかが仕上がりの「艶」を決定します。仏壇の戸板のように平たい部分に、厚さムラのある金箔を使用すると、どんな事になるか。
これは文章では表現し難いのですが、簡単に言うと厚さムラが模様になって見えてしまい、綺麗に仕上がらないのです。

金箔は製法によって2種類に分けられます。
一つは伝統的な製法で作られる「縁付箔(えんづけ)」
もう一つは現代的な手法で作られる「立切箔(たちきり)」です。

縁付箔は仕込みに半年以上の手間暇をかけた手漉きの和紙に挟んだ金地金を叩いて打ち延ばし、一枚一枚を手作業でカットして移し分けるという伝統的手法でできあがります。
立切箔はカーボンを塗布した特殊な箔打紙を使い短時間で仕上げ、二千枚近い束をまとめて裁断(裁ち切る)してできあがる金箔です。
どうしても立切箔は厚さにムラがあり、平たい部分には使えない箔です。が、しかし最近は改良が進み以前ほどではないように思います。
仕上がった仏壇を見て、縁付と立切を見分けられたら一人前かな?
それくらい最近の立切箔も出来が良くなっています。

ちなみに立切箔は縁付箔のおよそ半分の値段です。

これは縁付箔です。
金箔の周囲には箔紙の「縁」が有るので縁付箔と呼ばれます。



続いて立切箔です。
まとめて裁断するので、「縁」がありません。



ちなみに縁付箔の場合、サイズは三寸六分角(約11センチ角)で厚さは一万分の1〜2ミリとされています。
箔箸で持ってみると向こうが透けて見えます。



向こうが透けて見える写真は撮れませんでした。
ごめんなさい。




2006年05月09日
北陸の一般家庭に仏壇というものが普及し始めたのは、今から約200年前と言われています。
普及とは言っても、まだまだ当時は余程の大きな家でもなければ仏壇を持つということはなかったと思われます。

仏壇とは木工・金工・漆工などの技術の結晶ですし、高価なものでもありますので裕福な家が多い土地でなければ産業としても成り立ちません。
富山県内で「城端仏壇」と「高岡仏壇」という2つの御当地オリジナルの仏壇が生まれたというのは、この両地の当時の反映ぶりからしても必然的であったと言えるでしょう。
どちらにも立派な山車があります。曳山というのもその土地の富と技術の象徴であります。

城端仏壇はこんな仏壇です。





上戸の表が溜色あるいは銭目などに塗り上げられています。
また内部の段板が朱色に塗り分けられているのも大きな特徴です。


全国的に仏壇と言うと黒色と金色の2色のものですが、城端仏壇は朱色に塗られた段板が金箔に映え、独特の色味を醸し出します。
朱色が取り入れられている仏壇は全国的にも珍しいのですよ。

対して高岡の仏壇は基本的には「黒と金」です。

表金具は城端と同じく煮色でありますが、概して金色の占める割合が多く「荘厳なる金仏壇」の見本のようでもあります。



仏壇の両脇に「脇箱」なるオプションを取り付けることにより、実際より大きなサイズに見せることが出来るのも城端にはない特徴です。







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城端にしまち通りで仏壇屋を営んでおります。 大学を出てから米国のコンピュータメーカーに勤務しておりましたが(但し国内勤務)、三十歳になってから仏壇屋に転身しました。 世の中のあっちからこっちへワープしたような極端な職歴の満42歳です。
作者名もずみや
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